肩を脱臼した時にやってはいけない事は?正しい対処法とは
スポーツ中の接触や転倒、あるいは日常生活でのちょっとした動作など、思いがけない場面で肩を脱臼してしまうことがあります。特に肩関節は全身の関節の中でも可動域が広いため、衝撃に対して不安定になりやすい構造です。そのため、脱臼は比較的よく見られるケガのひとつです。
今回の記事では、肩を脱臼した際に避けるべき行動と、正しい初期対応について詳しく解説していきます。私自身、10年以上にわたり15,000人以上の方々の身体を整えてきた経験をもとに、できるだけ分かりやすくお伝えします。
脱臼とはどういう状態?
肩の脱臼とは、肩の関節が本来あるべき位置から外れてしまった状態を指します。肩関節は「肩甲骨」と「上腕骨」という2つの骨が組み合わさってできていますが、何らかの外力によってこの接合がずれてしまうことで脱臼が起こります。
脱臼時には、強い痛みや腕の動かしにくさ、肩の形の変化などが見られることがあります。外れた関節が神経や血管に影響を及ぼすこともあるため、適切な対応が必要です。
脱臼時にやってはいけないこと
肩を脱臼した際、まず重要なのは「絶対に無理に動かさないこと」です。よくある間違いとして、本人や周囲の人が元の位置に戻そうとするケースが見受けられます。しかし、これは非常に危険です。関節の周囲には神経や血管が通っており、無理に動かしてしまうことでそれらを傷つけるリスクが高まります。
また、腕をぶらぶらと揺らしたり、無理に肩を回そうとする動きも避ける必要があります。たとえ痛みが和らいでいるように感じても、脱臼した直後は関節や周囲の筋肉、靱帯に負荷がかかっており、不用意な動作はさらなる損傷を招いてしまいます。
冷やす際にも注意が必要です。氷を直接肌に当てると凍傷の原因になりますので、タオルなどを巻いたうえで患部を冷やすようにしましょう。
正しい対処法とは?
肩を脱臼してしまった際の基本的な対応は、「動かさず」「安静に保ち」「専門家の判断を仰ぐ」ことに尽きます。
まずは、腕を三角巾やタオルなどで吊るして固定し、肩への負担をできる限り減らすようにします。できるだけ肩を動かさないようにしながら、楽な姿勢で過ごすことが大切です。
次に、患部が腫れている、もしくは熱を持っている場合には、氷や保冷剤を使って冷やすことで炎症を抑える手助けになります。ただし先述の通り、直接肌に当てることは避けてください。
その後は、早めに専門の整骨院などで評価を受けることが望ましいです。肩の関節は一度脱臼してしまうと、再発しやすくなる傾向があります。再発予防の観点からも、適切なサポートやアドバイスを受けることが重要です。
熊本県にある「整骨院元宇城松橋院」でも、肩の脱臼後のケアについて多くの方に対応してきました。一人ひとりの状態に合わせて、無理のない方法でのアドバイスを行っております。
まとめ
肩の脱臼は、誰にでも起こりうるケガです。その際に自己判断で肩を動かそうとしたり、力任せに関節を戻そうとするのは大変危険です。落ち着いて肩を固定し、冷やしたうえで、できるだけ早めに専門家のもとで適切な対応を受けることが大切です。
日頃から姿勢を整えたり、肩周りの筋肉をバランスよく整えることで、脱臼の予防にもつながります。もし肩に不安がある場合は、いつでも「整骨院元宇城松橋院」にご相談ください。