腰痛を繰り返す武道家が稽古より先に見直したい座り方と立ち方

稽古中は問題なく動ける。
蹴る、踏み込む、身体をひねる動きもできる。

ところが仕事中に長く座った後や、何気なく立ち上がった瞬間に腰が気になる。

「また腰か」と感じても、武道の動きだけを見直せばよいとは限りません。

腰痛を繰り返す方では、稽古そのものより、毎日の座り方や立ち方が身体の使い方に影響している場合があります。片側へ体重を預ける、骨盤を後ろへ倒して座るなどのクセが続くと、股関節や体幹が使いにくくなり、動き出した時に腰へ負担が集まることがあります。

武道をしているから身体を上手に使えているとは限りません

30代で武道を続けている方は、一般的には身体をよく動かしています。

筋力がある。
柔軟性もある。
体幹も鍛えている。

それでも腰が気になる方はいます。

理由の一つとして考えたいのが、稽古と日常生活では身体の使い方が違うことです。

稽古では意識して構えます。
足幅を決め、重心を落とし、身体を動かします。

一方、仕事中や自宅ではどうでしょうか。

椅子に浅く座る。
脚を組む。
片肘を机につく。
立つ時は片足へ体重を預ける。

こうした姿勢は、ほとんど無意識です。

1回の負担は小さくても、稽古より長い時間を同じ姿勢で過ごしていることがあります。

座った時に腰が丸くなると股関節を使いにくくなります

長く座る時に確認したいのが、骨盤の位置です。

椅子へ浅く座り、お尻が前へ滑ると、骨盤は後ろへ倒れやすくなります。

腰も丸まり、背もたれへ体重を預けます。

この姿勢が悪いという単純な話ではありません。
問題は、長時間ほとんど動かないことです。

骨盤が後ろへ倒れた状態が続くと、立ち上がった直後に股関節が伸びにくく感じることがあります。

その時に身体を勢いよく起こすと、腰を反らせて立ち上がる場合があります。

稽古では股関節を使えていても、仕事終わりには同じように動かせないことがあるのです。

脚を組むクセは「組むこと」よりいつも同じ側かを見ます

腰痛があると、「脚を組んではいけない」と考える方もいます。

必ずしも、脚を組む動作そのものが問題とは限りません。

確認したいのは、毎回同じ脚を上にしていないかです。

右脚を上にすると落ち着く。
左側のお尻へ体重を乗せやすい。
片側の肘掛けだけ使う。

こうした座り方が何時間も続けば、立った時にも左右差が残る場合があります。

武道では左右の構えを使い分けていても、日常では得意な側ばかり使っていることがあります。

腰がいつも同じ側に出る方は、座っている時の重心と一致していないか見てみてください。

立って休む時の姿勢にもクセが出ます

長く立っている時、人はずっと左右均等には立ちません。

片側の脚を少し曲げる。
腰を横へ出す。
壁や机に身体を預ける。

身体を休ませるための自然な動きです。

ただし、毎回同じ側へ寄る場合は、腰の左右で使い方が変わることがあります。

武道をしている方なら、構えを思い出してみてください。

構えている時は、足裏や重心の位置を意識するはずです。

ところが、日常では何も考えずに片側へ立っていることがあります。

腰痛を繰り返す時は、稽古中のフォームだけではなく、「何もしていない時の立ち方」も確認したいところです。

稽古前より仕事終わりの身体を見てみましょう

腰の調子を知るために、稽古前に柔軟性を確認する方は多いです。

前屈する。
股関節を開く。
身体をひねる。

ただ、それより分かりやすいことがあります。

仕事が終わった直後に、

椅子から自然に立てるか。
左右へ同じように体重を乗せられるか。
股関節を伸ばして立てるか。
身体を左右へひねった時に差がないか。

を見てみてください。

朝は問題なくても、夕方になると片側だけ動きにくいことがあります。

その状態で急に稽古へ入り、昔と同じ強さで動けば、腰が負担を引き受ける場合があります。

「腰を強くする」だけでは繰り返しを防げないことがあります

腰が気になると、腹筋や背筋を鍛えたくなる方もいます。

武道家ならなおさら、筋力不足とは考えにくいかもしれません。

しかし、腰痛を繰り返す背景が「弱さ」だけとは限りません。

十分な筋力があっても、

股関節より先に腰を動かす。
片足へ体重を逃がす。
呼吸を止めて身体を固める。

といった使い方があれば、腰へ負担が集まることがあります。

必要なのは、腰をさらに固めることではなく、必要な場面で股関節や足が一緒に働けることです。

強さより「どこを使っているか」を見る方が役立つことがあります。

稽古前にできる簡単な左右差の確認

強いストレッチをする前に、立った状態を確認してみましょう。

両足を腰幅程度に開きます。
膝を軽く緩めます。
身体を左右へゆっくり移動させます。

右足へ乗った時と左足へ乗った時で、感覚を比べます。

片側だけ腰へ力が入る。
片側の股関節へ乗りにくい。
足裏の接地感が違う。

こうした差がないか見てみてください。

3〜5往復程度で十分です。

これは鍛える運動ではありません。
その日の身体の状態を知るための確認です。

痛みやしびれが強くなる場合は中止してください。

車を降りてすぐの動きにも腰のクセが表れます

宇城市松橋周辺では、仕事や稽古場への移動に車を使う方も多いと思います。

長く運転した後は、股関節を曲げた姿勢が続いています。

その状態から、

片足だけ先に車外へ出す。
腰をひねって身体を起こす。
すぐ荷物を持つ。

という動きを行うと、腰へ負担が集まる場合があります。

車から降りた直後に腰が気になる方は、身体をひねりながら立つのではなく、両足の向きを外へそろえてから立つ方法も試してみてください。

稽古中ではなく、稽古場へ着くまでの動きにヒントがあることもあります。

腰が気になっても武道をすぐ諦める必要はありません

腰痛を何度か経験すると、強く動くことが怖くなります。

踏み込みを控える。
回転動作を小さくする。
組み合う時に腰をかばう。

「また痛くなったら」と考えれば、思い切って動きにくくなるのは自然です。

ただ、腰痛があるから武道そのものが悪いとは限りません。

仕事中の座り方。
立って待つ時の重心。
車から降りる動き。
稽古へ入る前の身体の状態。

これらを分けて見ることで、何が負担になっているかを整理しやすくなります。

強い痛み、足へのしびれ、力が入りにくい、歩きにくい、安静にしても強く痛むなどの症状がある場合は、無理に稽古を続けず医療機関での確認も検討してください。

整骨院元宇城松橋院で見る腰と日常の動き

整骨院元宇城松橋院では、腰を繰り返し気にする方に対して、腰の動き、股関節の使い方、立った時の左右の荷重を確認します。

武道の動作だけでなく、仕事での座り方や立ち方も聞きながら、日常から腰へ負担が集まりやすい動きを整理し、状態に合わせて施術を行います。

道場で強く動くために、何気ない時間を見直してみる

武道では、構えを意識します。
足の位置も重心も考えます。

ところが、1日の大半を占める座る時間や立つ時間では、そこまで身体を意識しません。

腰を繰り返し気にするなら、稽古だけを疑わなくてもよいのです。

次に椅子へ座った時、どちらのお尻へ体重を乗せているか。
立って話している時、どちらの脚で支えているか。

そこを一度見てみてください。

稽古で思い切り踏み込み、ひねり、動き続けるためにも、道場の外にある身体のクセを知ることが再発への不安を減らす第一歩になります。

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